【作業工程日記】作品名:魔物退治 ①
せっかくブログを始めたので、作業工程の日記みたいな記事を投稿しようかなと思い作ってみました。
メイキングとしてはあまり参考にはならないかもしれませんが、自分で見返す事も兼ねて更新していきたいと思います。
案出し
まず初めに案出しをします。
私は万年微弱スランプみたいな人間なので、頭にパッと構図が浮かんだりしません。なので最初によく考えます。
ただ単に可愛い服の女の子描きたい!!って気持ちだけで絵を描いてしまうと、なんだかつまらない絵になってしまうような気がするので、最近はしっかり土台を考えて描くように気をつけています。
今回はツノがテーマの展示に出す作品なので、ツノの生えた子を描こうと思います。
・ツノ
・男の子2人
・寄り添っている
・絵本の1ページのような物語を想像できる絵
とりあえず思いついたものをこんな感じで大雑把に決めてそれに合う図を描いてみます。
子供の落書きみたいな図ですが、自分で理解してればこんな感じで大丈夫です。
・森の中
・湖がある
・2人は木の下にいる
など、情報が増えました。
この作業は基本的に無駄だと思うので省いても良いと思うのですが、本当に何描いていいのかさっぱりわからない時はこういう事をして無理矢理案を絞り出し考えます。自分の中で情報を元に整理しつつここからラフを描き出したいと思います。
ここで出た案は最終的に別な形ものになってもいいと思います。これは描き出すための儀式的なものなので。
ラフ
男の子2人が森の中で寄り添う構図を、どんな感じがいいか描いていきます。
まず最初に描いたラフ。
湖を背景にツノっ子が死にかけの人間の子を介抱してあげてるような構図にしました。
なんか違うあと感じたので描き直します。
2枚目のラフ。
湖が消えました。湖ではなく村が焼かれてる背景にしようと思い、人物もそれに合わせて何やら悲劇的な感じな雰囲気にしました。
新たに思いついた村が焼かれてる設定のおかげで、人物の設定が見えてきました。これは、焼かれてるのは村というよりは魔族の国で、逃げ出した王子様と使用人(人間)が逃亡の最中襲撃されてしまった場面。最初に出した図とは違いますがストーリーがわかってきましたのでいい調子です。
どんな内容の絵なのかが決まってきたので、あとは出来上がった設定に沿って書き進めるだけです。これは漫画ではないので、想像や他の考察の余地ができる程度のゆる〜い設定だけで大丈夫です。
これを元に線画を進めます。
人物の見た目は線画にしつつ形にしていきます。今回背景があるのでごちゃごちゃしないようキャラデザはあっさりさせます。(よくごちゃごちゃしすぎて何をみていいか分からない絵と言われるので)
この時点では負傷した人間の子を心配するような可哀想な雰囲気ですが、魔族の王子様感、人外感を出したかったので表情を変えることにしました。
悲しみながらも襲撃した人物に対して怒ってるような顔つきにしました。表情的に襲撃を行った人物が目の前にいるような感じなので、手前に犯人と思しきシルエットを置くことにしました。
これで線画できました。背景は厚塗りしちゃうので線は大雑把に描きます。
下塗り
レイヤー分けていれば後から色は変えればいいし完成後に色を変える事もできるので、もう直感で適当に塗ります。
襲撃と言えば不意打ちの夜ですね。暗い場所なので人物はちょっと濃い目に塗りました。血や負傷の傷などは塗りの時に描き込みます。
森の下塗り、ざっくり木や葉っぱを描きます。最終的には奥の方も燃やしていきます。
最後に画面に夜を作ります。いつもこういうエフェクトは最後なんですが完成形がどんなものか想像しやすいよう今回は下塗りの段階で軽く乗せてみました。完成型はもう少し燃えてるのでもっと明るくオレンジがかった雰囲気になると思います。ちょうどこの辺りでタイトルが定まり、放火襲撃犯視点にしました。
以上で下塗りは完了です。
こんな風な絵になるとは想像してなかったのですが最初に出した箇条書きの案は回収できました(湖は消えましたが)
本当に何を描いていいかわからない時はこうやって、時間かかってもいいので箇条書きメモや図を描いてじっくり考えるのが自分的には合ってると再認識しました。
ここまで見ていただきありがとうございます。
次は塗りに入ります。